こんにちは、メディカルアプリナビゲーターのたかくん(@MedicalAppNavi)です。
第4次産業革命: 日本が世界をリードする これから始まる仕事・社会・経済の大激変を読んで、医療業界の激変について衝撃を受けたので、紹介していきたいと思います。
10年後には半分の職業が代替可能になる!?
ロボットの普及で職業が奪われる、なんて最近よく聞きますよね。具体的には、野村総合研究所からこんな報告があったのが話題になりました。
2015年12月2日、野村総合研究所からショッキングなレポートが公表された。野村総研とオックスフォード大学の共同研究として、日本国内の601の職業について、それぞれAI(人工知能)やロボットなどで代替できる確率を試算したところ、今後10~20年後に、日本の労働人口の約49パーセントがついている職業において、「代替可能である」との推計結果が計算された
つまり、約半分の職業がAIやロボットに代替されるかもしれないってことになります。
「第4次産業革命: 日本が世界をリードする これから始まる仕事・社会・経済の大激変」には具体的に事務職員やサービス業の従業員などさまざまな代替可能な職業が掲載されていました。
レジ係などはすでにセルフで行えるようなものも出てきているので、これらについてはある程度予想できる部分でもあるかと思います。
ただ、この本を読み進めると、それ以外にも予想外の職業が影響を受ける、といことを目にしました。
その一部の職業が医療サービス従事者。
医療関係者も代替される!?
この本によると上記の2015年12月野村総研のレポートとは異なり、 2016年1月に開かれたダボス会議(世界経済フォーラム)の「ザ・フューチャー・オブ・ケジョブス」「職の未来」において、下記のような発表があったようです。
世界経済フォーラムの報告書では、最も雇用に対する被害が大きい業界は、テレビ医療の台頭が著しい「医療業界」となっている。野村総研のレポートとは異なり、医療サービス従事者が「技術的失業者」と予想されているのだ。
世界的な報告ではテレビ医療、いわゆる遠隔医療によって技術的な失業者が出ると予想されているわけです。
実際、特に海外ではいわゆる遠隔診療の普及が進んでいます。
詳しくは知りたい方は国内・海外の遠隔医療アプリ14選 をご覧ください。
スマホやタブレット端末の画面越しに診療が行えるという遠隔診療については、日本国内においてもいくつかのサービスが出てきているので、それによって将来的に医療従事者が減っていくことが考えられます。
詳細は「遠隔医療の普及で医療従事者が減る!? 」をご覧ください。
以上のようなことから、テレビ医療(遠隔医療)の普及でスタッフが最小限で済むようになれば医療従事者が少なくなることは予想されます。
ただ、それだけではなくなんとドクターもAIに代替されるかもしれない、との予想があったのでご紹介します。
ドクターはAIに代替される?されない?
冒頭の野村総研のレポートでは、代替可能なものと、そうでないものの差は「判断」がキーワードになるといわれており、「判断」が少ない業種は代替可能性が高く、逆に「判断」が多い業種は代替可能性が低いとされていました。
これには理由があって、今のところロボットやAIは「判断」することを得意としていないからだそう。
それを踏まえるとドクターは、病状を判断して、治療法を判断して…と判断する職業とも言え、AIへの代替可能性は低いと考えられます。
この本「第4次産業革命: 日本が世界をリードする これから始まる仕事・社会・経済の大激変」でもそこについてこのように書いてありました。
「しくしく痛い」「ずきずき痛い」「ずきんずきんと痛い」といった、具体性皆無のコミュニケ ーションを経て 、医者は症状や治療法を判断しなければならない。AIは事前にプログラミングされた行動を反復するのは得意だが、曖昧な情報入力に基づき適切な判断を下すことはできない。
この状態であれば、ドクターがAIに代替される可能性は低そうです。
ただし、2045年にはコンピューターの知能が人間に追いつき、追い越す時代、シンギュラリティ(技術的特異点)が訪れるとされているおり、そうした際には、上記のような理屈が覆るとの予想が!
医療の例でいえば、AIの医者が「人間以上」に適切な診療を行い、しかもより優れた治療法を開発する日が訪れるのである。事前に与えられた手法に頼るのではなく、みずから目的を果たす (患者を治療する)ためにAIが「模索」するようになった場合、おそらくというか確実に人間は勝てない。なにしろ、計算能力の桁が違いすぎる。
とのことで、AIが人間を超える日が来るとドクターまでもが代替される可能性があると衝撃の予想をされていました。
本当にそんな時代が来るかは不明ですが、下記のような記事も見つけました。
これが、齊藤氏の見立てだ。同氏は人工知能やスパコンの進化が医療にもたらす未来として、次の9段階を予測した。
(1)AI・スパコンが、人間の医師の診断能力を上回る
(2)AI・スパコンが、既存薬の新しい効能を発見する
(3)AI・スパコンが、新しい診断基準・診断手法を確立する
(4)AI・スパコンが、新しい治療法・治療薬を開発する
(5)AI・スパコンが、新しい病気・病態を発見する
(6)AI・スパコンが、病気の概念を再定義する
(7)AI・スパコンが、生殖・成長・老化・進化の神秘を解明する
(8)AI・スパコンが、医療と生命科学をゼロから再構築する
(9)AI・スパコンが、生命体のリデザインを進める
ドクターがAIに代替されるのもあながち間違いじゃなさそうですね。そうするとあと数十年で医療現場も大きく変わるかもしれません。
※この記事を読まれた方は、ぜひ下記の記事も合わせて読んでみてください。